日本インテリア設計士協会の総会が広島県福山市で開催され、総会の次の日に有志で「備中吹屋の町並み」と「高梁成羽美術館」へ行きました。
岡山県高梁市成羽町吹屋界隈は、銅山で発展してベンガラで栄えた町並みです。
建造物保存地区や国指定・県指定の重要文化財建物に指定されている建物も点在します。
中世以降に銅山発掘が開始され、江戸中期から昭和40年ごろまでベンガラ生産が盛んだったとのこと。
町並みは、屋根は赤褐色の石州瓦、壁は赤土壁と一部白漆喰、格子や腰板などはベンガラ色とほぼ統一されています。
江戸中期から後期に掛けて町並みは形成されたそうです。
非常に心地よい町並みが続きます。
郵便局です。少し新しい感じです。
ベンガラ色に染めた染め物など販売されています。軽食のレストラン等も街道にはあります。
酒屋さんのショーケースです。酒樽を利用しているようでうまく造られています。
建物内部です。傘状の梁が印象的でした。
その外観が次の写真です。
複雑な形状の屋根です。前の写真の箇所は金属屋根で一段高いようです。
丘を越えたところに旧吹屋小学校校舎が見えてきました。
石垣の谷間の道から見える旧小学校は、別世界へ引き込まれるような不思議な気持ちになりました。
校舎正面です。明治後期建造で2012年(平成24年)まで使用されていたそうです。
新校舎はこの敷地の横にほぼ同じ意匠で建っています。
2階の講堂です。昔懐かしい感じがします。耐震改修と共に内装は一部新しくなっているようです。
次に高梁成羽美術館へ行きました。
1994年(平成6年)建造で設計は安藤忠雄氏です。
地下1階、地上2階、延べ面積2691.98㎡です。
駐車場から一段上がった敷地の館へのアプローチ部です。
コンクリート打ち放し壁で切り取られた池と山に向かってアプローチします。わくわく感をかき立てます。
先の壁を回り込むとこの視界が飛び込んできます。入り口はまだ先です。自然を楽しむ仕掛けのようです。
入り口横です。
平面図です。
受付後に正面に飛び込んできます。
人工池に蓮が配置されています。
前の写真を外部から見たところです。
上部左のドアの右窓は開くようです。よく見ないとFIX窓に見えます。
外部テラスです。
京都高瀬川のtime’s(1984年建造)を連想しました。
内部から見たところです。ガラスの反射と相まって幻想的な写真となりました。
今回は古い町並みと現代建築と見学ができ、より充実した町歩きとなりました。